事例|宇都宮市|イーベ!導入により作業コスト75%減|システムを浸透させるポイントとは

約51万人が暮らす中核市として、2023年にはLRT(次世代型路面電車)を開業するなど、先進的な取り組みが注目される栃木県宇都宮市。同市では、毎年の成人式「20歳を祝う成人のつどい」を皮切りに、地元Bリーグチーム「宇都宮ブレックス」のパブリックビューイングや、様々なセミナーで「イーベ!」をご利用いただいています。
今回はデジタル政策課の川俣さま、生涯学習課の島田さまへ「イーベ!」導入の経緯から、今後の活用の見通しについてお話をお聞きしました。
多くの市民を抱える宇都宮市でのシステム導入と定着の工夫は、同様の課題を抱える自治体にとってヒントとなる事例です!
取材先情報 / イベント概要
企業名 | 宇都宮市 |
ジャンル | 地方自治体 |
利用歴 | 2024年~ |
大型開催 / 成人式「20歳を祝う成人のつどい」
- 市内25箇所の中学校が会場
- 各会場60〜450名が出席
- 全体での参加人数は約5,000名
「りそなグループ B.LEAGUE FINALS 2024-25」宇都宮ブレックス応援パブリックビューイング
- 宇都宮市をホームタウンに活動する「宇都宮ブレックス」が出場した男子プロバスケットボールのトップリーグであるBリーグの年間優勝チームを決定する「りそなグループ B.LEAGUE FINALS 2024-25」のパブリックビューイング
- 準備期間は約1週間
- 2日間で計1,000名の定員に対し、1,593名もの申し込み
この記事の内容|もくじ
・はじめに | イーベ!導入の経緯と課題
・実運用 | 20歳を祝う成人のつどいを例に
・庁内での浸透 | 職員向け「イーベ!」体験会
・成果 | 「イーベ!」利用で達成できたこと
・今後の展望 | 「イーベ!」の新たな分野での活用
はじめに | イーベ!導入の経緯と課題
― デジタル政策課ではどのようなことを行っているんですか?
川俣さま:主に、行政手続きのオンライン化や市役所業務のデジタル変革の推進をしています。また、高齢者の方に対してスマホの使い方を教えるボランティアを養成するなど、デジタルデバイド対策にも取り組んでいます。
― システム導入のきっかけを教えてください。
川俣さま:宇都宮市の成人式「20歳を祝う成人のつどい」なのですが、事前のハガキ送付にはじまり、当日の会場での回収や紛失時の名簿記入対応、クーポン券の切り離しなど、手間のかかる作業が多く発生している状況でした。こうした入場者の管理、成人式の案内から当日受付までを「なんとか電子化したい」という思いから、システム導入の検討が始まりました。生涯学習課の島田とともにセキュリティ面や費用感、今後の様々なイベントに利用できる汎用性の視点でシステムを比較した結果、「イーベ!」が最も本市の求める機能を備えたサービスでしたので、導入いたしました。


出典:宇都宮市提供資料をもとにイーベ!にて作成
実運用 | 20歳を祝う成人のつどいを例に
― 「イーベ!」運用の準備はいかがでしたか?
島田さま:フォーム作成から催しの準備は始まりますが、すごく直感的に操作ができるなと感じました。「イーベ!」と比較していた他社サービスには凝った機能のものもありましたが、作業コストを考えても私たちのニーズには「イーベ!」の方が合っていました。また、「イーベ!」においては、イベントの説明文や申込完了メールに画像を挿入することができるので、見やすさと作業コストのバランスが非常に良いと感じました。
川俣さま:新しいシステムを導入する際、システム操作に慣れが必要な場合が多いのですが、「イーベ!」に関しては、操作がとても分かりやすく、島田をはじめとした各課の職員も混乱することなく、スムーズに利用しておりました。ここまで簡単に使えるシステムは、なかなかないなというのが正直な感想です。
― 成人式の会場は複数ありますが、全て市職員の方が対応されるのですか?
島田さま:宇都宮市の成人式は中学校区単位で行うので、各中学校のPTAや地域団体からボランティアを募り、実行委員会形式で実施しています。当日の受付についても、対応するのは一般のボランティアの皆さんです。
システム導入に戸惑う声も聞こえてきたため、使用方法についての説明会を実施しましたが、皆さん「二次元コードで入場する」ということに想像以上に馴染みがあり、スムーズにご理解いただけました。
― 参加者の方から反響はいかがでしたか?
島田さま:終了後に実施したアンケートでは、「便利だった」と回答した方が参加した新成人、地域のボランティアともにほぼ100%でした!
川俣さま:新成人の方の反応はとても良かったです。行政が主催するイベントや催しは、比較的堅い印象があるのだと思います。ですが、「イーベ!」を使うことで、QRコードでの受付が可能になり、民間企業のイベントに参加するような感覚で入場できるので、そこのギャップが若い世代にとっても新鮮だったようです。

― 「イーベ!」の特に便利な機能を教えてください。
- テストフォームの作成
川俣さま:テストフォームが簡単に作成できることです。
テスト環境はベンダー側に作ってもらう必要があったり、本番環境でしか操作の確認ができないケースもあったりするのですが、「イーベ!」ではフォームの「公開/非公開」を選択することで、自分でプライベートなテストフォームを作成できるのが魅力です。使い勝手も非常に良いですし、庁内での調整においても、実際に操作できるテストフォームがあるのは助かりました。
イーベ!機能▶受付フォーム数にゆとりがある理由 ( https://news.event-form.jp/2025/06/e-ve_forms/)
- 管理画面上での状況確認
島田さま:市民の方一人ひとりの申し込みに対して、検索して状況の明細を確認できるのが良かったです。実際にイベント参加者からの「ちゃんと申し込みできているか」「申込完了メールが届かない」といった問い合わせも多かったのですが、該当者を検索すればすぐに現在の状況を確認してご案内できるため、非常に便利でした。
イーベ!機能▶申込者管理 (https://news.event-form.jp/2023/03/applicant_management/)
- メール機能
川俣さま:メール機能も便利だと思います。二十歳を祝う成人のつどいが開催される時期は、毎年、インフルエンザが流行しやすいので「インフルエンザへの注意喚起」のメールを一斉配信で送るといった対応もできました。成人式をはじめこれまでのイベントだと、イベント開催直前に注意喚起や中止の案内をするための手段が限られていたため、「中止の場合はホームページに当日の朝7時までに告知する。」というような対応をしていたものもありました。イベント受付に限らず、メール機能だけでも使いたいと思えます。
「イーベ!」については、当初、受付や申し込み業務の効率化の観点で評価していましたが、実際に使ってみるとイベント参加者等とのコミュニケーションの部分も秀逸ですね。
島田さま:申し込み内容に不備がある場合は個別でメールを送信していますが、そこにテンプレート機能を活用しています。どの職員が対応しても同じ文面で案内できるのが良いところだと思います。
イーベ!機能▶メール管理 ( https://news.event-form.jp/2025/06/mail_e-ve/)
庁内での浸透|職員向け「イーベ!」体験会
― 全庁に「イーベ!」を浸透させるためどのような工夫をしましたか?
川俣さま:まずは二十歳を祝う成人のつどいでの「イーベ!」の利用を成功モデルとして庁内に示しました。当課は業務改善や新しいツールの導入について、事例集として発信するという取り組みを行っていて、その中のトピックの一つとして、今回のケースを掲載したんです。
加えて、職員向けに「イーベ!」の体験会を実施しました。それによって、庁内で「イーベ!」がより浸透したと思います。
― 「イーベ!」体験会について詳しく教えてください。
川俣さま:はい。まずは、実際に「イーベ!」を使っていただくのが、一番システムを分かってもらえる方法だと思い、職員向けの体験会を実施しました。
体験会の申し込み自体に「イーベ!」を活用し、「今まさに体験したものが、今回導入しているシステムです!」と案内するといった仕掛けも用意しました。
職員からの反応はすごく良くて、質疑応答では多くの職員からたくさんの質問が挙がりました。「こういう場合はどうすればいいですか?」など、主体的な質問が多かった印象です。体験会終了後には「早速使わせてほしい」という声もありまして、現在では二十歳を祝う成人のつどい以外の様々なイベントで活用いただいております。

操作体験会のため作成された申し込みフォーム

体験会の様子
― 体験会を経て実施したイベントについて、運用状況はいかがですか?
川俣さま:市民・事業者向けのセミナーや親子向けのイベントなど、市が主催する様々なイベントにおいて利用していますが、大きなトラブルや操作に関する問い合わせもほとんどなく、各担当者が主体的に運用できています。「お連れ様機能」や「キャンセル機能」など、便利な機能を活用している様子もあって、直感的に操作できる点は「イーベ!」の大きな特長だなと思いました。
― 「お連れ様機能」はどのようなシーンで利用いただいているんですか?
島田さま:図書館で実施した「うつのみやこども賞」という親子向けイベントで利用しました。
例えば、4人のご家族のうち3人をお連れ様としてお申し込みいただき、当日の受付では「皆さん揃っていますか」とチェックするスキームで運用しました。当日は「上の子どもが体調不良で来られません」といったお申し出もありましたが、直感的に操作することができました。
イーベ!機能▶お連れ様機能 (https://news.event-form.jp/2019/09/accompany-function-introduction/)
成果 | 「イーベ!」利用で達成できたこと
― 従来の形式と、「イーベ!」導入後とではどう変化しましたか?
島田さま:従来の案内ハガキの手法は、ボランティアのほかに職員も動員して各会場4名程度の体制で実施しておりましたが「イーベ!」導入後はカメラを起動したタブレットをお渡しするだけでほとんどお任せできるので、職員の負担も軽くなりました。
また、これまでは式典が終わると参加者数を電話により報告する運用でしたが、報告のタイミングが重なり電話がつながらなくなることもありました。その点「イーベ!」は管理画面内で、しかもリアルタイムに受付数を確認できるので、そういった問題も解決されました。集計の方法によっては受付のピーク時間などもデータとして抽出できるので、例えば「この学校は早い時間帯に集中するのでスタッフを多めに配置し、◯時からは案内業務に重点を置こう」というような提案もできるようになりました。
イーベ!機能▶入場モニター機能 (https://news.event-form.jp/2023/03/admissionmonitor/)
川俣さま:推定値にはなりますが、これまでの運用では、全体で約28時間程度の受付作業時間がかかっていました。ですが今回「イーベ!」を活用することで、同様の作業が約7時間に短縮されていて、全体として75%程度の時間削減につながりました。これは大きな成果だなと思っています。また、新成人にとってもハガキを持参する必要がなくなったので、利便性の向上にもつながったと思います。

今後の展望 | 「イーベ!」の新たな分野での活用
― 現在も様々な催しで「イーベ!」をご利用いただいていますが、特に盛り上がっているイベントを教えてください!
川俣さま:直近ですと、プロバスケットボールリーグ「Bリーグ」のパブリックビューイングイベントでの「イーベ!」利用ですね。
イベントの様子▶宇都宮ブレックスCS決勝 宇都宮でPV 400人が熱い“黄援”(https://youtu.be/_VLvKYy7pgM?feature=shared)
本市を拠点にするプロバスケットボールチーム「宇都宮ブレックス」がBリーグの決勝戦に進出いたしましたので、5月24日・25日に本市主催でパブリックビューイングを開催しました。パブリックビューイングの開催が決定したのは決勝戦の1週間ほど前だったのですが、「イーベ!」のフォーム作成は、たった1日で完了できました。
また今回特に良かったのが、「キャンセル待ち機能」を効果的に利用できたことです。各日500名の定員は受付開始後わずか1時間でいっぱいになりました。過去に開催されたパブリックビューイングでは、キャンセルが出てしまっても追加で受付ができない状況でした。しかし、「イーベ!」の「キャンセル待ち機能」を使い、キャンセル待ちの申込者を繰り上げすることでより多くの方に来場いただきました。
イベント当日、開場直前には約200名くらいの列ができていて、受付が少し不安だったのですが、10分程度で全員の受付が完了してスムーズに会場に案内することができました。改めて「イーベ!」の便利さ、受付処理の速さを実感しました。
イーベ!紹介動画▶QRコード受付、みんなでやってみた(https://youtu.be/8ABNkJv2H_M?feature=shared)


― スムーズな受付を実感いただき嬉しいです! 受付アプリを利用されたのですか?
川俣さま:はい。二十歳を祝う成人のつどいとパブリックビューイングのどちらも、iPadを通してアプリを利用しました。
「イーベ!」の場合は、複雑な環境を構築したり、専用のリーダーを確保する必要がなく、手持ちのデバイスにアプリをインストールして設定用の二次元コードを読み込むだけですぐに利用できるのも良いところですよね。
イーベ!紹介記事▶アプリで簡単。QRコード読込でスムーズ受付(https://news.event-form.jp/2018/11/qr/)
― 今後予定されているイベントはございますか?
川俣さま:あらゆるイベントでの活用を想定しておりますが、本市では、自転車ロードレースなど、大規模なスポーツイベントが年に何度か開催されています。そうした場面でも積極的に活用していきたいと考えています。
島田さま:生涯学習課としても、年間でおよそ150件ほどの講座を実施しているので、受講者層に応じてにはなりますが、今後も利用していきたいなと思っています。
― 自治体によってはシステム化に踏み切れていないところもあるかと思いますが、なにかメッセージをいただけますか?
川俣さま:「イーベ!」のメリットとして、様々なイベントや催しに汎用的に使えるという点もあると思います。
こういったシステムを自治体としてひとつ導入しておくと、色んなイベントに汎用的に使えるので、様々な部署で多様なイベントを開催する自治体にとって、かなり使いやすいシステムだと思います。
島田さま:成人式事業についてですが、県内の他の自治体では、紙や電話で参加を申し込み、当日はハガキを持参するという運用をしているところがほとんどです。
そのような中、「イーベ!」を導入できたことは良かったなと思っています。庁内全体のイベントを俯瞰して見たときにも、導入による効果は非常に大きいです!

カスタマーサポートより
体験会の講師を担当いたしました、イーベ!営業担当です。
宇都宮市様では、今後様々な部署での運用を見据えているとのことでしたので、個人情報を含まないデモアカウントをこちらでご用意しました。当日は市職員の皆様にPCをご持参いただき、担当者用アカウントにログインした状態で、実務に近い形で「イーベ!」を操作していただきました。内容は、イベントの作成からQRコードによる入場体験までを実施しています。
体験会後もアカウントは30日間ご利用いただけるよう開放し、ご不明点があればいつでもお問い合わせいただける体制でサポートを行いました。体験会後もスムーズにイーベ!を活用いただけていて、大変嬉しく思っております!
イーベ!では、導入から活用まで、カスタマーサポートが実務的にフォローしています。
イベント開催の際は、ぜひ一度ご相談ください。
この記事をつくった人

稲田結子 | イーベ!広報担当。タウン誌編集部での取材・撮影経験を活かし、「イーベ!」の広報として自治体や企業の取り組みをわかりやすく届けるお手伝いをしています。実際の活用現場のお話をもとに、よりよいセミナー・イベント運用のための工夫や仕組みを伝えていきます。
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